生命力ある生活と空間を求めて~インドネシアの学生、アトリエ、慣習村事情~
今年1月から単身インドネシアに渡り、現地の有名国立大学留学、ローカル設計事務所インターンシップ、慣習村でのフィールドワークを通して見えてきたインドネシアをここで一度振り返りながら、現地の大学教育から建築事務所、慣習村の現状をご紹介したい。 -何故インドネシアか- 修士課程までの24年間全てを東京で過ごす中で、一次的欲求が置き去りにされた都市での生活と毎日経験する不快のない空間に生き生きとした実感がなくなっていた。...
市区改正
「江戸」を「東京」へと変貌させた、日本近代都市計画の出発点 <市区改正> 明治期を通して、東京は近代都市への転換を目指してきた。そのために必要とされたのが「市区改正」と呼ばれる都市計画の前身であり、東京府知事が中心となり、さまざまな苦難を経て実現された。現在の東京の骨格を知るためには、市区改正の議論に遡る必要がある。 ...
NUS的建築教育
シンガポール国立大学(National University of Singapore、以下NUS)デザイン・環境学部建築学科(School of Design and Environment、 Department of Architecture)で教員を務めて4年目になる現在、NUS的建築教育に関して考察してみたい。 Architecture Curriculum-建築学科のカリキュラム...
縄文と弥生
古代日本の歴史から導かれた、明快な二つの日本らしさ <縄文と弥生> 過去の装飾を断ち切り無機質な外観をまとう近代建築に、風土や歴史を反映させることは可能か? 第二次大戦後まもなく世界中で問われたこの難題に対して、日本の建築系マスコミが準備した解答が「縄文と弥生」であった。...
『ロシアに行く:建築の背景にある文化や生活』
はじめに ロシアについて、建築の背景にある文化や生活を、実際の体験を通して綴ってみたいと思う。建築を構成する部品に興味を持ち、日本にはないヨーロッパのデザイン素材に触れ、それらを輸入販売や調達代行する仕事をしている。知的財産を介した技術移転や連携交渉の実務にも従事している。欧州と日本を行き来する中で、ロシア市場を目指す日本企業に出会い、市場参入という難題に帯同し、多くのロシア企業を訪れ、ロシア人と出会うこととなった。...
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